よくある質問

一般の人が特殊清掃をするうえで気を付けることとは?

我々は、専用の機材・薬剤、専門的な技法を用いて対処するのだが、基本的には、「一般の人にはできない」というものでもない。

専門業者に比べたら作業の合理性や成果は劣るものの、時間・手間・工夫、そして、相応の精神力を費やすことができれば、一般の人でもできないことはない。

ただ、いくつか、注意しなければならないこともある。

その一つが衛生管理・衛生対策である。

遺体からの感染リスクは?

多くの人が不安を覚えるのが、何らかの病原菌に感染してしまうこと。

ただ、遺体は呼吸をしないため飛沫感染のリスクは極めて低いうえ、生きている人体でしか生存できない病原体もあり、必ずしも遺体から感染するわけでもなく、更には、孤独死現場の処理においては当の遺体もなくなっているので、故人の身体にあった病原体による感染症については過去の病として片付けてもよいと思われる。

ただし、腐敗遺体があった現場は、また別の次元で不衛生な状態になる。

生体にあった病原体は死滅するとしても、腐敗とともに別の細菌(バクテリア)が発生する。

そして、それらか活動することによって次から次へと不衛生な状態がつくり出されていく。

現場の後始末をするということは、そういった環境下での作業が求められるわけで、適正な衛生管理を実施し、確実な衛生対策を講じることが求められる。

 

事故現場での接触感染リスクは?

この世界に危険な感染症はたくさんある。

しかし、対する知識や情報は状況に応じて取捨選択することが大切。

もちろん、危険な病原体の存在が明確なときは完全に避けるべきだが、そうでないときは、基本的な対策を講じていれば問題ない。

そこに遺体はないのだから飛沫感染はないし、手袋を着用していれば体液や血液等の接触感染もない。

事故現場での空気感染リスクは?

空気感染については市販のマスクで100%防ぐことは困難ながら、一般社会、自分の家も会社や学校も、病院施設でさえ無菌状態ではなく、至るところに細菌は存在し、空気中にも何らかのウイルスが漂っている。

新型コロナウイルス、インフルエンザウイルス、ノロウイルス等も、どこか特別なところにだけ発生するわけではない。

食中毒を引き起こす細菌やウイルスも、どこにおいても発生し得る。

糞尿に晒され続けるトイレ、腐った食品が入ったままの冷蔵庫、カビだらけの風呂、裏が汚れた洗濯機、ダニだらけの畳やカーペット等々、場所によっては、特別汚損現場より不衛生なところもあるだろう。

日常生活と同様、気にしなければならないことでありながら気にしていたらキリがないのも現実で、遺体に関する衛生面には過剰に反応することなく、冷静に対応することが肝要。

とにかく、遺体系不衛生物や汚染部位を触らない・踏まない、そこに不用意に近づかないこと。

そして、何か作業をするときは、使い捨てのマスク・手袋・シューズカバー等を着用すること。

その上で、事後の手洗い・消毒を励行、念のため着衣は洗濯、これらをもってすれば問題は起こらないはずである。

ヒューマンケアの特殊清掃・孤独死の事例

古い住宅地に建つ一軒家で、一人暮らしをしていた高齢女性が孤独死

画像の現場は郊外の古い住宅地に建つ一軒家。

そこで一人暮らしをしていた高齢女性が孤独死。

発見されるまでしばらくの日数を要し、警察が呼ばれる事態に。

ただ、遺体による汚染も異臭も軽症。

依頼者は遺族。

遺体や現場が深刻な状態である場合、警察から「遺体も現場も見ない方がいい」と言われることがあるが、そんなことは言われておらず、遺族は警察署の霊安室で遺体を確認しており、「検死が終わったら部屋に入っていい」とも言われていた。

 

当初、遺族は、別の業者に問い合わせてみたよう。

ただ、その業者は、「危険な菌やウイルスが発生しているかも」「消毒するまで部屋には入らないほうがいい」等と、不安を煽るようなことばかりを強調。

それは、半ば“脅し”のようにも聞こえ、「一刻も早く処理しないと大変なことになる」と言われたときは後戻りできない圧力のようなものが感じられて、現場に呼ぶ気が失せたそう。

各社、それぞれの経験やノウハウがあるのは当然のことで、使用機材や薬剤も違えば、作業手順や内容も似て非なるものがあるはずで、衛生管理についての考え方が異なるのも自然なこと。

しかし、そもそも、一般住宅において、そこに存在していると思われる全ての細菌やウイルスを無害化すること、及び、それを証明することは実務的に不可能。

言い換えれば、何らかの病原体に感染するリスクをゼロにするのは不可能ということ。

したがって、あまりに極端なアドバイスは現実にそぐわない。

どんな業種でもどんな会社でも、それぞれ事業を行ううえでは公衆衛生上の責任を負うわけで、当社も、他社のスタンスを一概に批判できる立場にはないことは理解しているのだが、当該業者の話を聞いて違和感を覚えたのも事実だった。

 

現場を訪れて見分すると、床に敷かれたカーペットの一部が汚染されており、低レベルの異臭も発生。

ただ、基本的な衛生対策を講じれば充分に入室可能なレベルと判断し、その状況を遺族に説明。

その上で、推奨の作業を提案し、かかる費用を提示。

遺族は、前に相談した業者の進言がトラウマになっているようで、入念な消毒を希望。

要望を受けた場合、消毒費用は当初の見積額より増えることになったが遺族は快諾。

カーペットの汚染部を切除撤去し床を清掃、消毒は部屋全体と遺体が搬出されたルートを中心に広範囲で実施した。

孤独死現場、更に遺体が腐敗した現場に対しては、無防備ではいけないが、過剰に怯える必要もない。

滅多に遭遇する事案ではないから不安になり慌ててしまうのも当然ながら、自分で集めた情報・知識や業者からの提案・アドバイスを主体的かつ冷静に取捨選択してほしい。

その心構えをもった上で、我々のような専門業者に相談してもらえれば、金銭的にも時間的にも、また、精神的にもスマートかつスムーズに事が運ぶはずである。

 

                   

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