ヒューマンケアの事例紹介Example
依頼者不在の案件・依頼者了承を得た案件のみ掲載をしています
消毒・消臭
ノロウイルスと衛生消毒事例まとめ編⑦
現場の事情はまったく異なるが、それぞれの現地状況と依頼者の要望に合わせて消毒を施工した案件。
世の中には「きれい好き」な人もいれば、その類のことは、あまり気にしない人もいる。
衛生感覚については、個人の感性や性質によるところが大きく、「衛生的or不衛生」「きれいor汚い」の判断基準は、個々人でかなり異なる。
したがって、その差があまりの大きい場合は、トラブルの原因になったりもする。
一見、些細なことのようにも思えるが、場合によっては、人間関係にも影響する大事にも発展しかねない。
また一方、コロナウイルスが世界を席巻して久しいが、その陰で、インフルエンザや大腸菌などが世間を騒がせることもある。
冬場に流行しやすい「ノロウイルス」もその一つ。
感染力が強いうえ症状も重く、発生すると、新型コロナウイルスにも引けを取らないくらい厄介なもの。
二案件のどちらとも、甘く考えていると、とんだシッペ返しを喰うことになるのである。
①衛生消毒【東京都世田谷区】
同業者からの相談にも対応させていただきます!
現場は閑静な住宅地に建つ一戸建。
結構な築年数が経つ中古住宅だったが、それまで暮らしていた老親に代わって若い家族(施主)が暮らすことに。
建て替えも検討されたが、費用や工期のこともあり、大規模なリフォームできれいにすることになり、間取り・内装・設備など、綿密な計画が組み立てられた。
そして、いよいよ施工。
一か月余の工事を経てリフォームは完了し、家屋は新築のようにきれいになった。
当方への依頼者は、リフォームを施工した工事会社。
事の発端は、施主から、「出入りしていた職人が無神経」とクレームをつけられたこと。
とりわけ、苦情の的となったのは、作業員が新装した家の中で休憩をとっていたこと。
作業員たちは、昼休憩の際、部屋で昼食をとり、汚れた作業服のまま横になって休んでいたのを、工事状況を確認しにきた施主に目撃され、「他人の家で何やってんだ!?」となったわけ。
施主家族が現場に現れるのは、決まって土曜・日曜。
しかし、その日は平日で、作業員は完全に気を緩めてしまっていたのだった。
ことが発覚してから工事は中断。
そして、ただちに、施主と工事会社の間で協議の場が持たれた。
しかし、話はまとまらず紛糾。
工事業者も誠実に対応したはずだったが、おそらく、施主の感覚が理解できず、施主が満足するような対応ができなかったのだろう。
そして、一方の施主も、工事会社の衛生感覚を許容することができず。
結果的に、「新装した内装を再びやり直せ!」といった騒ぎにまで発展。
施主の主張は、ややクレーマーっぽくも思えたが、大金をかけ、新しい生活に期待を膨らませリフォームしたわけだから、心情的には新築したのも同然で、不満を覚える気持ちも理解できなくはなかった。
協議の結果、念入りなハウスクリーニングと消毒作業を入れることで決着。
事情を聞いた当方は、やや緊張。
作業をするにあたって、当社まで苦情を受けてしまっては元も子もない。
「触らぬ神に祟りなし」で、下手をすると、「請け負わなければよかった・・・」ということにもなりかねない。
ついては、作業内容と方法、効果とリスクを、充分に施主に説明する必要があり、それを納得してもらえないうちは請け負うわけにはいかなかった。
消毒については、いつものアルコール系薬剤・塩素系薬剤・オゾンガスを組み合わせて実施。
それぞれ、内装を傷めないよう用法用量を慎重に定め、作業臭の残留にも注意。
もちろん、想定されるリスクについて、各種の免責事項も設定。
慎重に慎重を重ね、念には念を入れて作業を実施。
施主の厳しい目が気になり、かなり神経を使う仕事となった。
作業は予定通り完了。
施主が、どれだけ満足してくれたのか測りようがなかったが、工事業者と取り交わした書面には、すんなりサイン。
この騒動は、これで一件落着し、工事業者は、当方に対し、大いに感謝してくれたのだった。
作業場所 | 閑静な住宅地に建つ一戸建(4LDK) |
---|---|
依頼内容 | 衛生消毒 |
作業時間 | 8時間 |
作業人数 | 1名 |
作業料金 | 70,000円(税抜き) |
世田谷区周辺の対応地域
練馬区 杉並区 渋谷区 目黒区 大田区 神奈川県川崎市(中原区 高津区 多摩区)三鷹市 調布市 狛江市
②ノロウィルス消毒【東京都江戸川区】
衛生消毒承ります!
現場は、三世代家族・老若男女が暮らす一戸建。
この家の誰が持ち込んだのか、そこで、ノロウイルスが発生。
ノロウイルスは感染力が極めて高く、微量のウイルスが口に入っただけで感染。
また、症状も重くなりがちで、多くの場合、重度の嘔吐や下痢を発症。
そしてまた、その吐瀉物や便が感染源となり、感染は連鎖的に広がってしまう。
結局、本件でも、あれよあれよという間に、家族のほとんどが感染。
トイレ・洗面所・浴室をはじめ、家中、どこにノロウイルスが付着していてもおかしくない状態に陥ってしまった。
そこで、依頼されたのが、危険と思われる場所の清掃と家中の消毒。
しかし、残念ながら、残存するウイルス量をBefore・Afterで客観的かつ科学的に証明してみせることはできない。
だからこそ、この種の仕事は、依頼者との信頼関係が大切で、疑念をもたれているまま当方の都合だけで施工するのは禁物。
双方、納得したうえでないと契約できない。
したがって、事前に、使用する薬剤について、製造元・成分・効果など充分に説明し、併せて、製品をパッケージごと確認してもらうことが大切になる。
同時に、ここは、一つ間違うとこっちまで感染してしまう危険性がある現場。
消毒現場で感染しでもしたら、元も子もないどころか、悔やんでも悔やみきれない。
とりわけ、既に、吐瀉物や便は家族が掃除しており、危険個所がどこなのか見定めにくい状況で、少々不安に。
したがって、手袋・マスクの着用はもちろん、自分が感染しないよう細心の注意を払いながら施工する必要があった。
作業の内容は、消毒液を染み込ませた布で拭く作業と、ミスト噴霧器で消毒液を噴霧する作業。
作業時は、噴霧された消毒液によって、霧が立ち込めたような状態になる。
そして、時間が経って霧が消えてくると、引力で落ちた消毒液で床が濡れたような状態になる。
天井や壁は自然に乾くまで待っていた方がいいが、過度の湿気は、内装建材を汚損するリスクがあるので、床は、適度な時間を置いて後、乾いた布で拭き上げた。
ノロウイルスによって、散々苦しめられた一家は、懲り懲りの様子。
「もう、同じ目に遭いたくない!」「二度と、こんな思いはしたくない!」と、ウイルスを嫌悪。
ウイルスに対する構えを甘く考えていたところもあったのだろう、反省もしていた。
ただ、キチンと消毒できたことを信じてもらえたようで、「まずは、これで安心です!」と、作業に満足してもらえたのだった。
なお、当方への感染がなかったことは言うまでもない。
作業場所 | 一戸建て(5LDK) |
---|---|
依頼内容 | ノロウィルス消毒・薬剤噴霧・拭き上げ作業 |
作業時間 | 6時間 |
作業人数 | 2名 |
作業料金 | 60,000円(税別) |
江戸川区周辺の対応地域
葛飾区 墨田区 江東区 千葉県市川市 浦安市
ヒューマンケアの事例紹介Example
特殊清掃 消毒・消臭
孤独死部屋の特殊清掃と消臭事例まとめ編㉟
そこに暮らしていた住人が孤独死し、そのまま時間がたってしまった案件。
一件は、賃貸アパートの一室。
腐敗した遺体による汚染は、周囲の家財を巻き込んで、床に拡散。
遺体液が浸み込みにくい床材のため、その分、大きく広がっていた。
もう一件は、古い木造住宅の一室。
畳敷きの和室で、畳の上にはカーペット。
畳もカーペットも、共に遺体液を吸収しやすく、それを充分に吸い込んで腐食。
故人の姿がリアルに感じられるくらい、凄惨な光景をつくり出していた。
もちろん、二件の部屋には、著しい異臭が充満。
一口に「孤独死」と言っても、当然、亡くなった人も違えば、その現場も違う。
にも関わらず、放たれるニオイは同じ系統。
他の動物や食肉とは異なる人間特有のニオイ。
嗅ぎなれたニオイながら、ふと、「動物や食肉と何が違うのだろう・・・」と怪訝に思い、また、「“人間”という生き物は、いい意味でも悪い意味でも特別なのだろうか・・・」と不思議に思うときがある。解体 内装工事 特殊清掃 消毒・消臭
賃貸物件での孤独死事例まとめ編⑭
賃貸物件で部屋の住人が孤独死し、重度の汚染が発生してしまった案件。
本来、「死」のタイミングに良し悪しはないもの。
場所もそう。
しかし、孤独死の場合は、そう言いきれない事象がある。
真夏を筆頭に、高温多湿の季節は、遺体は傷みやすく、その分、汚染も重症化しやすい。
逆に、真冬を筆頭に、低温低湿の季節は、遺体は傷みにくく、それだけ、汚染は軽症で済むことが少なくない。
場所も、玄関、台所、風呂、トイレ、居室等々、狭い部屋にも色々あり、どこでだって起こり得る。
また、床もフローリング・カーペット・畳の違いがあり、ベッドや布団の上かどうかでも、その後の作業は変わってくる。
ちなみに、「押入」とか「ベランダ」という事例には遭遇したことがない。
とにもかくにも、重症汚染の場合は、作業は、それだけハードなものになるのである。解体 特殊清掃 遺品整理 消毒・消臭
孤独死部屋の問題解決事例まとめ編⑱
孤独死が発生し、その重度の汚染が発生してしまった案件。
本件は、二件とも、故人が居室床に倒れていたケース。
近年、居室の床は畳ではなくフローリングであることが圧倒的に多い。
言わずと知れたことで材質は木なのだが、表面は滑らかに、中は固く加工され、高い耐久性や防湿性を誇る。
しかし、そうは言っても、基本的に木材であることに変わりはない。
遺体系の事案に限らず、長期間に渡り水分や脂分に晒されると、表面だけで止めることはできず、どうしても内部に浸み込んでしまい、シミや変色を生じさせる。
更には、腐食まで発生し、材質そのものが破壊されてしまう。
ここまでのことになると、もはや、清掃だけで元通りにすることは不可能。
相応の内装改修工事が不可欠となってしまうのである。


