ヒューマンケアの事例紹介Example
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トイレで孤独死 特殊清掃事例94【神奈川県川崎市麻生区】
深夜帯に、トイレ清掃に関する問い合わせの電話を受電した。
依頼内容の詳細については、現地での見積時に説明するとのことであった。
当社への清掃依頼は、全体の約9割が通常のハウスクリーニングでは対応困難な特殊案件であり、本件もその一例であると判断し、翌日以降の現地確認を案内した。
依頼者は20歳代の女性であり、対象物件はその父親が単身で居住していた賃貸マンションである。
間取りは2DK。父親は50歳代で室内にて死亡しており、発見までに約7日間を要しているとの申告があった。
依頼者と故人は生前疎遠な関係であったが、当該物件の賃貸契約において依頼者が連帯保証人となっているため、原状回復に関する対応を行う必要が生じたとのことである。
依頼内容は、単なるトイレ清掃にとどまらず、室内全体についてリフォーム業者が作業可能な状態まで回復させることを目的とした、清掃および消臭・消毒作業一式であった。
なお、依頼者は他社への相見積もりも実施予定であり、価格および対応内容を比較検討のうえで施工業者を決定する意向であった。
現地調査においては、玄関開放時点で腐敗臭の滞留が確認された。室内は換気が不十分な状態が継続していたと推測され、特にトイレおよび隣接空間において臭気濃度が高い状況であった。発見までに一定期間が経過していたことから、床材および壁面への体液浸透、ならびに衛生環境の悪化が見受けられた。
作業計画として、以下の工程を設定した。
第一に、室内全体の汚染状況の把握および作業範囲の確定。
第二に、汚染箇所の除去および廃棄物の適正処理。
第三に、専用薬剤を用いた洗浄および除菌処理。
第四に、オゾン発生装置等を用いた空間全体の消臭処理。
最終的に、リフォーム施工に支障がないレベルまで環境を改善することを目標とした。
臭気の外部拡散を防ぐため、作業中は適切な養生および換気管理を実施した。
トイレ内部については、汚染が顕著であったため、便器周辺の徹底洗浄に加え、床材の一部撤去を実施した。
壁面についても必要に応じて表層の除去を行い、下地部分に対して薬剤処理を施した。これにより、臭気の発生源を物理的に除去するとともに、再発防止を図った。
居室およびその他空間についても同様に、汚染状況に応じた洗浄・除菌作業を段階的に実施し、家具・残置物の一部については、臭気の強いものを中心に撤去対象とし、依頼者の確認を得たうえで処分を行った。
消臭工程では、複数回にわたりオゾン燻蒸を実施し、空間全体に残留する臭気成分の分解を行った。
また、吸着剤の設置および再度の薬剤噴霧を行い、臭気レベルの低減を確認した。
最終確認においては、作業前に比して臭気の大幅な軽減が認められ、視覚的にも汚染の痕跡はほぼ除去された状態となった。
これにより、リフォーム業者が内装工事に着手可能な環境が整備されたと判断した。
本件は、発見までの経過日数が比較的短期間であったものの、夏季に近い気温条件下であったことから、臭気および汚染の進行が一定程度進んでいた事例である。
また、依頼者が連帯保証人として対応を求められる立場にあったことから、心理的・時間的負担の軽減を意識した迅速な対応が求められた。
結果として、見積内容および対応方針について依頼者の了承を得て当社が施工を実施し、原状回復に向けた初期工程としての清掃・消臭・消毒作業を完了した。
| 作業場所 | 賃貸マンション |
|---|---|
| 依頼内容 | 特殊清掃、消臭消毒、害虫駆除、遺品整理整理 |
| 作業時間 | 延べ3週間 |
| 作業人数 | 延べ10名 |
| 作業料金 | ― |
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孤独死部屋の処理事例まとめ編⑰
孤独死が発生したが、その汚染が軽症だった案件。
気温や湿度に大きく影響されるけど、原則として、発見が早ければ早いほど、遺体による汚染は軽く済む。
もちろん、寒冷低湿の冬場でも、エアコンやホットカーペットなどの暖房器具によって、遺体が深刻なまでに傷んでしまうこともあるが。
本件は二件とも冬場の出来事で、暖房も動いておらず、汚染は軽症でおさまっていた。
ということは、建物に対する損害も抑えられ、特殊清掃・消臭消毒の作業も、それほどハードなものは必要ないということ。
「孤独死」という、起こった出来事は残念なことだったかもしれなかったが、大家の負担も遺族の負担も、比較的、軽く済んだ。
こういうことが起こると、関わる人は心の余裕をなくしがちだが、本件では、遺族も大家も、故人の死を悼む気持ちが持てたようで、心に平安を感じるものがあった。









