ヒューマンケアの事例紹介Example
依頼者不在の案件・依頼者了承を得た案件のみ掲載をしています
故人の職業はフリーター。
主な収入源は飲食店でのアルバイトだったよう。
あとは、実家の親からの仕送り。
部屋には、いくつかの楽器や音響装置、楽譜や音楽関係の書籍が置いてあった。
親の支援を受けながらのアルバイト生活で、プロのミュージシャンを目指していたようだった。
実家は、北陸の某県。
今回の件を受けて父親が上京。
ただ、父親は、警察・管理会社・葬儀会社等との間で生じた事務的な手続きや処理を済ませただけで現場には来ず。
後のことは管理会社が一任され、終始、遺族と当方とは直接関わらず。
平常心ではいられるはずのない遺族が、「部屋の後始末には直接関わりたくない」という気持ちを抱く気持ちは痛いほど理解できた。
汚染の具合は「重症」と騒ぐほどではなかったものの、深刻なものではあった。
フローリングの床は、血・脂・体液などが混ざった腐敗液が汚染。
それらが、固体・粘体・液体と、様々な様態で残留。
異臭も重症。
高濃度の腐乱遺体臭が充満し、家財一式はもちろん、上下前後左右の内装から建具・設備まで充分過ぎるほど浸透付着していた。
とは言え、必要な作業プロセスは平準なもの。
装備(ノウハウ)と根気は要するものの、難しい技術や疲弊する程の体力は要らず。
最も厄介だったのは室温。
夏の暑さは強敵なのだが、近隣のことを考えると窓を開放することは困難。
サウナ状態での作業はなかなか酷なものとなったが、事前に頭に描いた通りに作業は進み、想定通りの仕上がりに到達することができた。
もちろん、それで部屋は原状を取り戻すわけではない。
内装改修工事は必須。
ただ、当初から、内装工事は管理会社のグループ会社が施工することが決まっていた。
当方の役割は、工事会社が普通に仕事できるくらいにまで部屋を戻すこと。
消臭作業の残り香と、腐敗遺体液に侵蝕された床材に多少の難が残ったものの、無事に引き渡すことができたのだった。
作業場 | 賃貸マンション |
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依頼内容 | 特殊清掃 遺品整理 家財搬出 |
作業時間 | 5時間 |
作業人数 | 2名(延べ人数) |
作業料金 | 90,000円(税抜き)※ごみ処分代別途 |
自殺腐乱遺体現場の特殊清掃は、ヒューマンケアにお任せください!
世田谷区周辺の対応地域
杉並区、目黒区、渋谷区、大田区、三鷹市、狛江市、調布市、神奈川県川崎市
ヒューマンケアの事例紹介Example
解体 特殊清掃 遺品整理 消毒・消臭
孤独死部屋の問題解決事例まとめ編⑱
孤独死が発生し、その重度の汚染が発生してしまった案件。
本件は、二件とも、故人が居室床に倒れていたケース。
近年、居室の床は畳ではなくフローリングであることが圧倒的に多い。
言わずと知れたことで材質は木なのだが、表面は滑らかに、中は固く加工され、高い耐久性や防湿性を誇る。
しかし、そうは言っても、基本的に木材であることに変わりはない。
遺体系の事案に限らず、長期間に渡り水分や脂分に晒されると、表面だけで止めることはできず、どうしても内部に浸み込んでしまい、シミや変色を生じさせる。
更には、腐食まで発生し、材質そのものが破壊されてしまう。
ここまでのことになると、もはや、清掃だけで元通りにすることは不可能。
相応の内装改修工事が不可欠となってしまうのである。特殊清掃 ゴミ屋敷清掃 遺品整理 消毒・消臭
孤独死部屋の処理事例まとめ編⑰
孤独死が発生したが、その汚染が軽症だった案件。
気温や湿度に大きく影響されるけど、原則として、発見が早ければ早いほど、遺体による汚染は軽く済む。
もちろん、寒冷低湿の冬場でも、エアコンやホットカーペットなどの暖房器具によって、遺体が深刻なまでに傷んでしまうこともあるが。
本件は二件とも冬場の出来事で、暖房も動いておらず、汚染は軽症でおさまっていた。
ということは、建物に対する損害も抑えられ、特殊清掃・消臭消毒の作業も、それほどハードなものは必要ないということ。
「孤独死」という、起こった出来事は残念なことだったかもしれなかったが、大家の負担も遺族の負担も、比較的、軽く済んだ。
こういうことが起こると、関わる人は心の余裕をなくしがちだが、本件では、遺族も大家も、故人の死を悼む気持ちが持てたようで、心に平安を感じるものがあった。特殊清掃 消毒・消臭
和式便所 洋式トイレの特殊清掃事例まとめ編㉜
住人がトイレで孤独死し、発見が遅れてしまった案件。
一件は、昨今では見かけることがなくなった、一時代も二時代も前の古い和式便所。
数々の現場を処理し、凄惨な光景には慣れているはずの当方でも驚くくらい深刻な状況。
もう一件は、一般的な洋式トイレ。
目立つ汚染はあったが、それほど深刻な状態ではなし。
一口に「孤独死」と言っても「体調急変による急死」とは限らない。
身体が徐々に衰えていき、意識が徐々に薄れていき、眠るように亡くなる人もいるはず。
ただ、そういった人の多くは、布団やベッドに横たわっているだろう。
しかし、本件のように、トイレで亡くなる事例は、本当に「急死」だったことが伺える。
何の対処もできず逝ってしまったことを考えると、「急なことで気の毒」と同情もできるが、「長患いなく、ポックリ逝けてよかったのかも・・・」と受け止めることもでき、その心境は複雑なものになるのである。


