ヒューマンケアの事例紹介Example
依頼者不在の案件・依頼者了承を得た案件のみ掲載をしています
主な生活の糧は生活保護費で、親に無心したお金が時々それに加わった。
発見はしばらく後になったが、冬季の低温乾燥が幸いして、遺体の腐敗は軽度。
最期に寝ていたベッドマットに薄っすらとした汚れが残っていたくらいで、特段の悪臭や害虫も発生していなかった。
依頼者は父親で、公営住宅で長年 妻(故人の母)と二人暮らし。
限られた年金に取り崩した預貯金を足しながら、爪の先に火を灯すような生活を送っていた。
近年は、そこに妻の介護費用と世話が加わり、生活は一層厳しくなってきていた。
そこに降って涌いたのが、息子の孤独死と汚部屋問題。
父親は精神的に大きなダメージを受け、経済的不安に苛まれるようになっていた。
最大の問題は、遺体痕ではなくゴミ部屋・汚部屋になっていること。
難儀したのは、水廻りの片付け。
台所・トイレ・風呂、どこも悲惨な状態だったが、とりわけ厳しかったのがキッチンシンク。
排水口が詰まって腐水がタプタプ、更に、調理器具・調味料・食品・・・台所周りにある色々なモノが山積みに浸かってボロボロに腐食。
シンクは「肥溜め」「ドブ沼」の状態、そこから放たれる悪臭も凄まじいものがあった。
作業そのものも難関だったが、その後の父親と大家の協議も難航。
大家は、100万円を優に超えるであろう原状回復費用のほぼ全額を父親に負担するよう要求。
一方、それに応えられるものなら応えたい父親だったが、振れる袖をもっておらず。
大家と遺族の交渉協議に当方が関わる由縁はなかったが、船に乗りかかっていた当方はオブザーバー的に参画することに。
役に立たない野次馬にならないよう自戒しながら、客観性と中立性を意識して公正に働くことを肝に銘じて協議に臨んだ。
法的責任・経済的責任・社会的責任・道義的責任、当事案においては色々な責任が生じることが考えられた。
ただ、父親は、アパート賃貸借契約の連帯保証人にはなっておらず、相続も放棄することも確実で、法的責任・経済的責任は問えない状態。
また、広く社会に迷惑をかけたわけでもなければ、第三者的な被害者はいるわけでもなく、社会的責任ははじめからないと考えられた。
唯一、道義的責任が残るが、これは、親子の血縁をどう考えるかの問題。
第三者が感情的に介入できる類のことではなく、父親の考えによって定まるものだった。
大家は冷静に、父親は誠実に、当方は公正に、そんなスタンスの協議が紛糾することはなかった。
上限金額は設定されていたが、不動管理会社が加入していた保険が利用できることも判明。
また、父親は大家に対し、迷惑料として一定の金額を支払うことを申し出。
原状回復費用が少しでも抑えられるよう、当方は、風呂の特掃をサービスで施工することに。
それぞれが担える負担を担い、果たせる役目を果たし、本件は平和的に落着したのだった。
作業場所 | 賃貸アパート(1DK) |
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依頼内容 | 遺品整理 ゴミの梱包・搬出 特殊清掃 |
作業時間 | 6時間 |
作業人数 | 6名 |
作業料金 | 200,000円(税抜き)ごみ処理費別途 |
遺品整理(ゴミ部屋・ゴミ屋敷)は、ヒューマンケアにお任せください!
江戸川区周辺の対応地域
江東区、葛飾区、墨田区 千葉県:浦安市、市川市、松戸市
ヒューマンケアの事例紹介Example
特殊清掃 消毒・消臭
孤独死部屋の特殊清掃と消臭事例まとめ編㉟
そこに暮らしていた住人が孤独死し、そのまま時間がたってしまった案件。
一件は、賃貸アパートの一室。
腐敗した遺体による汚染は、周囲の家財を巻き込んで、床に拡散。
遺体液が浸み込みにくい床材のため、その分、大きく広がっていた。
もう一件は、古い木造住宅の一室。
畳敷きの和室で、畳の上にはカーペット。
畳もカーペットも、共に遺体液を吸収しやすく、それを充分に吸い込んで腐食。
故人の姿がリアルに感じられるくらい、凄惨な光景をつくり出していた。
もちろん、二件の部屋には、著しい異臭が充満。
一口に「孤独死」と言っても、当然、亡くなった人も違えば、その現場も違う。
にも関わらず、放たれるニオイは同じ系統。
他の動物や食肉とは異なる人間特有のニオイ。
嗅ぎなれたニオイながら、ふと、「動物や食肉と何が違うのだろう・・・」と怪訝に思い、また、「“人間”という生き物は、いい意味でも悪い意味でも特別なのだろうか・・・」と不思議に思うときがある。ゴミ屋敷清掃 消毒・消臭 害虫駆除
ゴミ部屋の片づけ事例まとめ編⑫
仕事や日々の生活の忙しさにかまけて、部屋にゴミを溜めてしまった案件。
社会生活でも私生活でも、ゴミは、自然と出てしまうもの。
もちろん、一般的には、発生したゴミは片付けながら生活するわけだけど、それがキチンとできなくなることがある。
そのキッカケや原因は人それぞれなのだが、ある一線を越えてしまうと、がんばって維持していたモラルは総崩れを起こし、怒涛の勢いでゴミは溜まっていく。
そして、始めのうちは、誰にも迷惑が掛かってなくても、そのうち、異臭や害虫・害獣が周辺に害を及ぼしたり、場合によっては火気の心配もでてきたりする。
想定外の事象が発生して、慌てるハメになることも。
結局のところ、一番迷惑を被るのは自分なのかもしれない。


