ヒューマンケアの事例紹介Example
依頼者不在の案件・依頼者了承を得た案件のみ掲載をしています
したがって、「相見積」は調査見積を断る理由にはならない。
そうは言っても、お互いやりにくいので、他社と重なるのは避けたい。
で、「できたら、同じ日時に他社と重ならないよう配慮してほしい」と伝えた。
言われるまでもなく、その機微は依頼者もわかるようで、「もちろん」と応じてくれた。
そうして、当方は、依頼者が第一希望とする日時に現地調査に出向くことを約束した。
訪れた現場は、かなりの老朽家屋。
そこで暮らしていた老齢の男性が孤独死。
場所は、一階の台所で、相応の汚染と異臭が発生していた。
ただ、古い建物で次に住む人もいないため、「清掃消臭は程々でいい」とのこと。
少々我慢すれば遺品整理ができるくらいになればよく、余計な費用はかけたくないようだった。
男性は、相続について迷いがあった。
遺産らしい遺産は、この家と多少の預貯金のみ。
ただ、老朽家屋であるうえ急峻な傾斜地に建っており、建築基準法の接道義務も果たしておらず、原則として、建替えは不可能。
また、残置された家財の量も多く、その処理には膨大な費用を要することは明白。
しかも、今回の件で“事故物件”となり、諸々の状況は不動産の価値を底なしに下げていた。
それでも、男性は、相続放棄を簡単に決断できず。
相続を放棄すると、この家は放置され、どんどん荒れて朽ちていき、廃墟・廃屋になるはず。
そうなると、近隣や行政に迷惑がかかる。
故人や亡き母親に対する義理も立たない。
「どうしたものか・・・」と頭を抱えていた、
道義を捨てない男性の姿勢には大いに賛同したが、それで男性自身が潰れてしまっては元も子もない。
「この土地にどれくらいの価値があるのか調べた方がいい」
「家財の処分費用や家屋の解体費用も」
「その上で、自身に無理がないような選択をしては?」
豊富な経験と 関連する国家資格をいくつか持っている当方は、そうアドバイスした。
特殊清掃には関係のないことを色々と話していくうちに、お互い、気心が知れた感じになってきた。
男性は、「だいたいいくらくらいになります?」と訊いてきたので、「〇万円くらいになると思います」と返答。
すると、「そのくらいで済むなら頼んじゃおうかな」と意外な応えが返ってきた。
当方は、急遽、後日にメール提出するつもりだった見積書を手書きで作成。
それを見せながら、作業内容や費用の内訳を説明した。
「他社から見積をとったところで金額に大きな差はでないだろう」と踏んだのか、それとも、当方の対応に厚情を感じてくれたのか、結局、男性は特殊清掃を当方に発注。
後日に予定されていた他社の調査見積はキャンセルとなった。
そして、そのまま特殊清掃を施工。
作業後、「見積も作業もスピーディーにやってもらえて助かりました」「頼んでよかった」と、満足してもらえたのだった。
→※詳しい話は「特殊清掃 戦う男たち(天秤)」
作業場所 | 老朽一戸建て |
---|---|
依頼内容 | 特殊清掃 消臭 |
作業時間 | 5時間 |
作業人数 | 1名 |
作業料金 | ― |
孤独死部屋の原状回復でお悩みの方はヒューマンケアへ
横浜市南区周辺の対応地域
中区、西区、保土ケ谷区、港南区、磯子区、戸塚区
ヒューマンケアの事例紹介Example
特殊清掃 遺品整理
自死部屋の遺品整理事例㊽ 【東京都墨田区】
依頼された仕事は遺品整理。
依頼者は中年の女性で、「遺族」とのこと。
現場は、賃貸マンション。
総戸数は多くない小規模マンション、間取りは1DK、単身者用の物件。
とにもかくにも、事前の現地調査と見積提出は必須のため、まずは現場で会う約束を交わした。
遺品の持ち主は女性の妹。
女性の外観年齢から推定した行年は50前後、死因は自死だった。
生きていれば「若い」とはならない中年ながら、寿命として考えると若い。
そんな妹の死を受けた女性は戸惑い悲嘆。
「一人では遺品整理になかなか手をつけることができない」とのことで、当方に助力を求めてきた。ゴミ屋敷清掃
ゴミ部屋・ごみ屋敷事例まとめ編㉗
住人が自宅にゴミを溜めてしまった案件。
一件は賃貸マンションで、根本的な原因は、住人の怠け癖だと思われた。
もう一件は分譲マンションで、老齢と持病による体力の衰えが一因だと思われた。
どちらにしろ、この状況を放っておいていいことはない。
状況は悪化する一方で、その後始末は困難になるばかり
このままにしておくとどうなるか、先が見えているわけだから、どこかのタイミングで片付けるしかない。
とは言え、ゴミを溜めた本人が、そのキッカケをつくるのは難しい。
抗いようがない外からの要因がないと、そう簡単に行動に移せるものではない。
ただ、そういったキッカケが「有る」のと「無い」のでは、その先の明暗が、まったく異なるわけで、大袈裟な言い方になるが、「運命の分かれ道」にもなりかねないのである。


