ヒューマンケアの事例紹介Example
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特殊清掃
血痕清掃 特殊清掃事例58 【横浜市鶴見区 】
訪れた現場は、わりと賑やかな地域に建つ一戸建。
そこに高齢の男性が一人で居住。
男性は、足に皮膚系の小さな疾患があり、それを触ったことが原因で出血。
傷口は小さかったものの、大きな血管をキズつけてしまったのか大量出血。
ティッシュで強く押さえても、出血は止まらなかった。
それどころか、出血量が減る気配もない。
男性はパニックに陥った。
当初は「こんな小さな傷で救急車を呼ぶなんて・・・」と躊躇っていたが、意を変えて119番。
ただ、救急車が到着するまでの間もジッとしていられず、室内を右往左往。
足から血を噴き出しながら歩き回ったものだから、そこら中、血で汚れてしまった。
男性は、駆けつた救急車ですぐさま病院へ。
車中の男性の脳裏には、そのまま入院になることはもちろん 失血死してしまうことも過っていた。
到着した病院は、ただちに傷口を縫合。
そして、化膿止の薬を塗り、医療用の絆創膏を貼った。
そうして救急治療は済み、数日後の抜糸をもって通院は終わる予定となっていた。
結局、男性は その日のうちに帰宅。
入院になることはもちろん、最悪、失血死してしまうことも想像していただけに、呆気なく感じた部分もあったそう。
ただ、帰宅した家のあちこちは血で汚れたまま。
これを何とか始末しなければならない。
男性と当方、共に知った不動産管理会社のツテで、当方の出番となったのだった。
男性は、妻に先立たれ、一人息子は遠方で、顔を合わせることもままならず。
時々は家事支援のヘルパーが来ているそうだったが、ほとんどの時間は一人きり。
何分にも高齢で、身体機能は著しく低下しているのは誰の目にも明らか。
買い物はおろか、散歩に出かけられるほどの足腰はなし。
「一人暮らしの限界はとっくに超えているのではないか?」と思うほどだった。
しかし、子息は子息で自分の生活や仕事がある。
男性(父親)のことが頭にないはずはなかった。
施設入所や介護サービスを利用することを親子で話し合ったことがあったかもしれない。
しかし、男性は、老い衰えた身体にムチ打ちながら、一人暮らしを継続。
「家を離れたくない」「他人の世話になりたくない」といった意思を強く持っていたのかもしれなかった。
この仕事は、特殊清掃の類に入るものだったが、実質は「清掃」というより「汚染物処理」といった内容。
木部は掃除できるものの、汚れたカーペットを清掃復旧させるのは不可能で処分するほかなし。
ただ、居間の床は敷き込みカーペットのため剥離新装は内装工事の領域。
「そこまでの手間も時間も掛けられない」とのことで、第三案を協議。
結局、消毒剤を噴霧し、血痕を隠すため、その上に新しいカーペットを敷くことになった。
「視界から消えた」とはいえ、居間の床には血痕が残留。
男性は礼を言ってくれたが、自身では“一件落着”と満足できるほどの達成感は得られず。
更に、男性の先々の生活も心配に。
とはいえ、アカの他人の当方にできることは「気をつけて下さいね」「また必要なことがあったら遠慮なく連絡下さいね」と声を掛けることくらい。
一仕事を終えた当方は、後ろ髪を引かれるような想いで、現場を後にしたのだった。
→※詳しい話は「特殊清掃 戦う男たち(行く道)」
| 作業場所 | 一戸建て |
|---|---|
| 依頼内容 | 特殊清掃 |
| 作業時間 | 5時間 |
| 作業人数 | 1名 |
| 作業料金 | ― |

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解体 内装工事 特殊清掃 遺品整理 消毒・消臭
特殊清掃(孤独死)事例まとめ編㊱
そこに暮らしていた住人が急死し、それに気づく人がおらず、そのまま放置されてしまった案件。
一件は、賃貸マンションの一室。
場所は玄関。
腐敗した遺体液は、玄関土間を覆いつくしていた。
もう一件は、古い木造住宅の浴室。
故人は浴槽に浸かったまま死去。
保温された湯により、その肉体は、重度に腐敗し、湯に溶け出てしまった。
故人に持病はあったのかもしれないが、部屋・家屋に残った生活感からすると、二人(二件)とも、日常生活を健常に送っていたよう。
布団に横になっていて亡くなったわけでもなく、“最期”は、何の予兆もなく、いきなり訪れたことが伺え、「先のことは本当にわからないもの」「命は儚い」ということを、あらためて痛感させられたのだった。特殊清掃 ゴミ屋敷清掃 消毒・消臭
女性のゴミ部屋事例53 【東京都世田谷区】
特殊清掃の相談が入った。
「仕事の都合で引っ越すことになったのだが、部屋はゴミだらけになっている」
「ゴミの片付けと掃除をお願いしたい」
「管理会社にバレているわけではないけど、退去時にトラブルにならないようにしたい」
といった内容だった。
出向いた現場は、街中の賃貸マンション。間取りは1DKで、居住者は中年の女性。
居住年数は約十年で、ゴミを溜めるようになったのは近年のこと。バリバリ仕事をする生活で体力もメンタルも衰え気味になり、次第に家事が滞るように。
始めは罪悪感や危機感を覚えていたが、次第に慣れていき、結果、ゴミ部屋になってしまった。内装工事 ゴミ屋敷清掃 消毒・消臭
「ゴミ部屋」「ごみ屋敷」事例まとめ編⑮
部屋に溜まったゴミの片づけを請け負った案件。
これまで、何度か紹介してきた通り、「ゴミ部屋」「ゴミ屋敷」というものは、一般の人が抱いているイメージより、はるかに多いと思う。
ゴミを溜める人は、社会において、それだけ普通に存在している証拠でもある。
しかし、「何故?」と思う人もいるだろう。
もともとの性格や嗜好によるところも大きいのだろうけど、幼少期から育まれた生活習慣や、生まれ育った生活環境が影響していることも少なくないと思う。
また、ゴミが片付けられなくなるキッカケは、大きな出来事にかぎったことではなく、日常のちょっとしたところに転がっていたりするもの。
つまるところ、「ゴミ部屋」「ゴミ屋敷」という事象は、多くの人が日常の当たり前の家事としてやっていることの、紙一重のところにあるものなのかもしれない。









