ヒューマンケアの事例紹介Example
依頼者不在の案件・依頼者了承を得た案件のみ掲載をしています
被害に遭っている近隣住人は、管理会社に続々とクレームを入れた。
管理会社は、故人の血縁者について警察に問い合わせ。
血縁者がいることを知り、早速、連絡を入れた。
故人には妻子がなく、近しい血縁者は姉のみ。
法律上は、その姉が相続人。
しかし、姉の家はかなり遠方で、故人とは何十年も疎遠な関係。
故人の訃報は寝耳に水。
遺産の相続は降って涌いたような話だった。
「遺産相続」といっても ぬか喜びはできない。
財産があればいいのだが、負債や借金がないとも限らない。
相続の意思表示は、死を知ってから三カ月が期限。
焦る必要はなく、よくよく調べてから決めることが肝要。
姉は、希薄な関係だった故人の資産状況を知る由もなく、相続すべきか放棄すべきか決めかねて悩んでいた。
そういう事情があって、姉は、管理会社からの要請に対し二の足を踏んでいた。
一方、異臭漏洩という実害がでているマンション側は、一刻の猶予もならない状況。
姉に何度も連絡を入れ、事の重大さを説明。
早急に対処することを強く要請。
結果、姉が現地に来ることになり、当方も、その日時に合わせて出向くことになった。
当日、マンションの集会室に集まったのは、姉とその夫、管理会社の担当者、管理組合の役員、そして当方。
「険悪」とまではいかないまでも、重苦しい空気が充満。
そんな中、当方は、他事例にもとづいた一般的な対処法を説明。
また、原則として、特殊清掃は「相続or放棄」に抵触しないことも説明。
すると、重かったその場の空気は、一気に和やかなものになった。
遺体痕は3LDKの内のリビングにあった。
かなり凄惨な状況。
腐敗残留物の量も多く、腐敗液だけでなく、頭髪・皮膚・爪、そして小さな骨までも残っていた。
併せて、重異臭も発生。
「外部にまで及ぶのはやむを得ない」と思われるくらいの高濃度だった。
後日、特殊清掃を施工。
落ちていた骨も手のひらに拾い集めた。
それは、故人が生まれてから亡くなるまでの七十年余、故人の一部として生きてきた骨。
それをジッと見つめていると、「お疲れ様でした」といった想いが自然と込み上げてきた。
凄惨な現場での過酷な作業であっても、そこは、平和かつ厳かな空気に包まれていたのだった。
→※詳しい話は「特殊清掃 戦う男たち(しくじり)」
作業場所 | 分譲マンション |
---|---|
依頼内容 | 特殊清掃 消臭消毒 |
作業時間 | 延べ3週間 |
作業人数 | 延べ人数4名 |
作業料金 | ― |
孤独死部屋の対処でお急ぎの方はこちらへ
千葉県佐倉市周辺の対応地域
千葉市花見川区、千葉市若葉区、 八千代市、 四街道市、 八街市、 印西市 、印旛郡酒々井町
ヒューマンケアの事例紹介Example
解体 内装工事 特殊清掃 遺品整理 消毒・消臭
特殊清掃(孤独死)事例まとめ編㊱
そこに暮らしていた住人が急死し、それに気づく人がおらず、そのまま放置されてしまった案件。
一件は、賃貸マンションの一室。
場所は玄関。
腐敗した遺体液は、玄関土間を覆いつくしていた。
もう一件は、古い木造住宅の浴室。
故人は浴槽に浸かったまま死去。
保温された湯により、その肉体は、重度に腐敗し、湯に溶け出てしまった。
故人に持病はあったのかもしれないが、部屋・家屋に残った生活感からすると、二人(二件)とも、日常生活を健常に送っていたよう。
布団に横になっていて亡くなったわけでもなく、“最期”は、何の予兆もなく、いきなり訪れたことが伺え、「先のことは本当にわからないもの」「命は儚い」ということを、あらためて痛感させられたのだった。


