ヒューマンケアの事例紹介Example
依頼者不在の案件・依頼者了承を得た案件のみ掲載をしています
アパートの賃貸借契約には連帯保証人を立てるのが一般的。
多くは、家族や血縁者がその任を担う。
個人の保証人を立てられない場合の多くは、保証会社を利用する(有料)。
ただ、高齢者など、資力のない人は保証会社を利用できないことが多い。
故人は、そのケースだと思われた。
夫や子供はなく、父母はとっくに他界し、兄弟姉妹も先に逝っていた故人。
血縁者は何人かの甥と姪のみ。
その甥姪が頼みの綱とされたが、皆、保証人の任を拒否。
家賃滞納・生活支援・介護・転居・事故・孤独死等々、諸々のリスクを考えると、とても担えるものではなかった。
そんな中で、唯一、引き受けたのが女性だった。
“連帯保証人”は、本人(故人)と同じ権利を持ち、義務を負う。
故人が負うべき全責任をそのまま負わなければならない立場。
安易に引き受けられるものではなく、女性自身にも葛藤や躊躇いがあった。
相談した夫も猛反対。
しかし、女性は、「老婆を一人ぼっちで路頭に迷わせるわけにはいかない」と、義理と勇気で引き受けた。
女性は、当初から孤独死のリスクがあることは承知していた。
しかし、その際の遺体が腐敗することや、それに伴って生じる事象までは考えが及ばず。
想定内のことが原因で想定外のことが起こったわけで、頭はパニックに。
少しだけでも助けてほしかった夫や従姉弟達も知らん顔。
ネットを検索しても、自分を助けてくれるどころか、脅迫されているようにしか思えない情報ばかりで、不安は募るばかりだった。
他の親族が断った連帯保証人を引き受けた女性は、情に厚く義理堅い性分のようだった。
それに報いることも仕事のうちではないかと考えた当方は、少しでも女性の役に立てるよう思案。
家財処分をはじめ、特殊清掃・消臭消毒の費用負担が生じるのはやむを得なかったが、内装改修についての費用負担が少しでも軽減できるよう尽力。
「責任感」「使命感」や「同情心」「善意」が入り混じったような想いがあった。
結果、ほぼすべての内装について、「通常損耗」「経年劣化」で処理できるくらいにまでの成果を上げることができた。
代襲相続権を持つ他の従姉弟達は、塁が及ぶことを恐れてか、早々と相続放棄。
結果、相続人は女性一人に。
年金で細々と生活していた故人に大した遺産はなかったが、それでも、あちこちかき集めたら、そこそこの金額に。
葬送費用、当方の費用、退去費用など、そのほとんどを遺産で賄うことができた。
まるで、故人が女性のために勘定を合わせておいたような気がする中、それまでのことがウソのように平和に仕事を締めることができたのだった。
→※詳しい話は「特殊清掃 戦う男たち(薄情者)」
作業場所 | 賃貸アパート |
---|---|
依頼内容 | 特殊清掃 遺品整理 |
作業時間 | 延べ3週間 |
作業人数 | 延べ人数7名 |
作業料金 | ― |
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東京都東村山市周辺の対応地域
東久留米市、清瀬市、東大和市、小平市、埼玉県所沢市
ヒューマンケアの事例紹介Example
解体 内装工事 特殊清掃 遺品整理 消毒・消臭
孤独死現場の遺品整理事例まとめ編⑤
部屋の住人が孤独死したものの、軽症で済んだ案件。
他の生き物や食べ物と同様、命を失った人間の肉体も、放置された期間が長くなれば長くなるほど変容、つまり、腐敗し、分解されていく。
しかし、そのスピードやプロセスは、その場の状況によってまちまち。
一般的には、高温多湿の場合はハイスピードで進み、低温小湿の場合はロースピードで進む。
したがって、夏場は、短期間であっても、深刻な状況になりやすい。
逆に、冬場など、低温小湿の条件が整えば、かなり長い日数、大きな変容がなく保たれる場合もある。
同じ「一人の人間の死」であっても、その後、その場が、どのような状態になるのかによって、事態を収拾する術は異なってくる。
同時に、遺族や関係者の経済的負担や精神的負担も大きく変わってくるので、遺体は早期に発見され、建物や部屋の汚染は軽症であるに越したことはないのである。解体 特殊清掃 ゴミ屋敷清掃 遺品整理 消毒・消臭
ごみ屋敷・ゴミ部屋での孤独死事例まとめ編㉔
住人が孤独死し、ゴミに混ざるようなかたちで遺体が放置された案件。
一方はゴミ屋敷、もう一方はゴミ部屋に近い状態。
腐敗した遺体からは、腐敗体液や脂など、多くの不衛生物が発生する。
そして、それらは、遺体が横たわる床をはじめ、周辺を汚染する。
また、それは、時間経過とともに、まるで、水が流れるような広がりをみせる。
しかも、本件の場合、遺体の周辺には大量のゴミや荷物があり、遺体液はそれらにも付着し、物によっては内部にまで浸透。
ただでさえ不衛生なゴミ屋敷、ゴミ部屋で、遺体汚染が、その不衛生さに輪をかけたような始末で、大量の汚物が発生。
生活ゴミと遺体汚染、双方合わさった汚物は、それぞれ単体で処理するときに比べると、取り扱いに難儀することが多く、相応の手間と労力を要するのである。特殊清掃 遺品整理 消毒・消臭 害虫駆除
孤独死現場の特殊清掃事例まとめ編⑳
洋室で住人が孤独死し、その後、重度の汚染ともに発見された案件。
一方は賃貸アパート、もう一方は故人所有の一軒家。
特殊清掃・家財処分・消臭消毒をはじめ、場合によっては内装解体・内装復旧工事と、どちらも必要な作業・工事に大きな差はないが、遺族等、故人側の立場からすると、他人に権限のない故人所有の物件の方が、物事を進めやすい。
近隣に影響のないことは自己の裁量で決められるから。
一方、賃貸の場合は、金銭的な問題を筆頭に、大家・管理会社等との協議事項も多く、事と次第によっては、争いごとに発展することもある。
とりわけ、アパートやマンション等の集合住宅では、事態が他住人の生活に影響することもあるので、なかなかの手間をともないながら、細かな神経を使うことになるのである。


