ヒューマンケアの事例紹介Example
依頼者不在の案件・依頼者了承を得た案件のみ掲載をしています
特殊清掃 遺品整理 消毒・消臭
孤独死した室内の特殊清掃事例まとめ編㉛
住人が孤独死し、発見が遅れ、その遺体が深刻な状態になってしまった案件。
二件とも、自己所有の一戸建で、亡くなった場所は和室。
当然、敷かれていた畳は酷く汚染され腐食。
著しい悪臭と害虫も発生し、そのままでは遺族も立ち入れないレベル。
しかしながら、それは、故人が意図したことではなく、もちろん、悪意もない。
ある種の不可抗力、抗いようのない自然現象。
また、我が身を顧みると、“老い”も“死”も他人事ではない。
凄惨な現場につき作業も過酷なものになるため、頭も身体もそっちへもって行かれやすい。
しかし、そればかりに気をとられてはいけないように思う。
アカの他人であり、ただの業者であるわけだから、遺族と同じように、その死を悼むことはできないけど、少しでも、その死を厳粛に受け止める心を持ち続けていくことが大切なのではないかと思うのである。
①孤独死部屋の片づけ【千葉県館山市】
孤独死部屋の消臭はお任せください!

現場は、住宅地として区画整理をされていない地域に建つ、古い一戸建。
「田舎」というほどでもなかったが、昔ながらの家屋が点在。
都会に比べて、一つ一つの家は大きく、土地も大きめ。
また、建物同士がひしめき合って建っている都会とは違い、それぞれ近接することなく、離れたところに建っていた。
そこに暮らしていたのは高齢の男性。
男性の一人暮らしにはありがちなことで、お世辞にも「きれい」とは言えない状態。
ただ、高齢で体力も衰えていただろうから、家事が行き届かなくなることも仕方がない。
「ゴミ屋敷になる寸前」といった感じだった。
発見されるまでには、かなりの日数が経過。
固体だった肉体は腐敗溶解し液状化。
それが大量に流れ出て、周囲を汚染しつつ、畳にも浸透。
更に、畳だけでは受け止めきれず、床板にも大きなシミが発生していた。
もちろん、著しい悪臭も発生。
腐食醗酵した畳からは、酸系のニオイも感知。
また、それ以上に、おびただしい数のウジも発生。
米粒をばらまいたかような状態で、遺体が残した不衛生物の上でうごめいていた。
依頼者は、離れた都会で暮らす故人の息子。
妻を亡くして一人暮らしになってから家が汚くなりはじめたのは依頼者も把握。
しかし、故人と顔を合わせるのは年に一~二回で、「片付けるように」「掃除するように」と口では言えても、実際に手助けすることはできず。
若いときのように自由のきかない老齢の身体で一人暮らしする故人が家を汚くしても、非難する気持ちはさらさらなく、不憫に思うくらいだった。
そんな中で発生した孤独死。
そして、遺体の腐敗。
故人の一人暮らしを容認するうえで、ある程度の覚悟はあったのだが、それでも悲しみは大。
「供養のためにも、きれいにしてやってほしい」と強い要望を受けた。
幸い、現場に近接する家はなし。
悪臭が、少々外に漏れても、近隣から苦情が来るような心配はなし。
また、ウジを取り逃がしてしまい、ハエとなって外に飛び出ても、それに気づく人はいなそう。
だからといって、窓を開けっぱなしにしたり、作業の手を抜いたりはしなかったが、マンションやアパートでの作業でありがちなプレッシャーを感じることなく、作業は、落ち着いて実施することができた。
汚染畳の処分、消臭消毒、床板の貼り替え、遺品整理、家財処分・・・
順次、必要な作業が実施され、家屋は平和を回復。
ただ、この後、この家には誰も住む予定はなく、売却されるか、または、取り壊されるのみ。
依頼者にとっても想い出の詰まった家なのだが、どちらにしろ、故人の想い出ともども消えゆくのみで、依頼者は、当方に喜ばしく礼を言ってくれつつも、少し淋しげにもしていたのだった。
| 作業場所 | 古い一戸建 |
|---|---|
| 依頼内容 | 汚物と汚染畳の梱包と撤去、家財の搬出、害虫駆除、簡易消臭 |
| 作業時間 | 5時間 |
| 作業人数 | 4名 |
| 作業料金 | 165,000円(税別)ごみの処分費は別途 |
館山市周辺の対応地域
南房総市 海上を隔てて東京都
②高齢の男性が孤独死【千葉県匝瑳市】
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現場は、古くからある住宅地に建つ一戸建。
暮らしていたのは、高齢の男性。
長く一人暮らしをしており、近隣の人もそれを承知。
ただ、家に上がり込んで共に過ごすほど親しくしていた人はおらず。
和室で倒れ、そのまま息を引き取ったのだったが、その異変もすぐには察知されなかった。
誰しもそうだが、精神力や体力は加齢にともなって衰えていくもの。
若い頃は、当たり前のようにこなしていた家事も、当たり前のようにはできなくなる。
故人もそうだったのだろう、家の中は、結構な汚れ具合。
また、掃除だけでなく、片付けや整理整頓も同様。
「ゴミ屋敷」という程ではなかったが、室内には不用品やゴミっぽい物がたくさん放置。
部屋の広さに対しては多すぎる量のモノが雑然と置かれ、また、所々に散乱。
これは、怠惰から起こるのではなく、身体が言うことをきかなくなるが故に起こるのだから仕方がないものと思われた。
作業の依頼者は、故人の息子。
常々、高齢独居の故人のことを気にかけてはいたものの、離れたところに暮らしているため、世話を焼くにも限界があった。
急死だったのか、しばらく具合を悪くしていたのかは不明ながら、そんな中で、故人は死去。
肉体は腐敗するまでには数十日も必要はない。
温度や湿度にもよるけど、数日もあれば腐敗はかなり進行してしまう。
で、故人の肉体も、かなり深刻な状態になるまで腐敗してしまった。
始めに取り掛かったのは特殊清掃。
まず、遺体液で汚染された身の回りのモノを撤去。
それから、畳の表面に付着した不衛生物を除去。
そして、畳を上げて、ビニールで梱包。
当然、その下の床板も汚れており、後日の解体を前提として清掃・消毒と防臭処理を実施した。
これは、あくまで一次的な作業ではあったが、一連の作業は難なく進行。
汚染物を物理的に取り除いてしまえば、あとはスッキリ。
しかも、家屋周辺の環境や建物の構造など、充分に換気ができる条件も揃っており、異臭もスピーディーに解消。
「慣れておられるとはいえ、随分と手際がよかったですね」と、依頼者は、その仕事ぶりを褒めてくれ、それは、その後に続く作業の信頼獲得にもつながったのだった。
| 作業場所 | 住宅地に建つ一戸建 |
|---|---|
| 依頼内容 | 汚染部の特殊清掃、汚染畳の処理、家財の梱包搬出、消臭 |
| 作業時間 | 延べ3週間 |
| 作業人数 | 延べ7名 |
| 作業料金 | 287,000円(税別)ごみの処分費は別途 |
匝瑳市周辺の対応地域
旭市(旭地区、干潟地区) 香取市(山田地区) 香取郡 多古町 山武郡 横芝光町(光地区)
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ゴミ屋敷清掃 消毒・消臭
ゴミ部屋の片づけ事例まとめ編⑥
賃貸マンションに大量のゴミを溜めてしまった案件。
一般には「ゴミ屋敷」とか「ゴミ部屋」などと言われるものだが、一般の人には、どういう事情があったゴミを溜めてしまうのか、どういう経緯でゴミが溜まってしまうのか、理解に苦しむところがあると思う。
しかし、それが何であれ、その人その人に「理由」があるはず。
根底には「面倒」という怠け心があるのかもしれないけど、それも、人が持つ一つの「性質」だったりして、ゴミ部屋に携わると、人それぞれの、「否定しきれない人格」というか、「個性」が垣間見えることもある。
もちろん、反社会的行為はいけないし、他人に迷惑をかけてもいけないし、肯定できることでもないのだが、依頼者と良好な関係を築く上でも、作業を円滑に進める上でも、当人にしかわからない、または、当人にもわからない事情や経緯があるところに目を向けることが大切なのではないかと思う。解体 内装工事 特殊清掃 遺品整理 消毒・消臭
玄関の特殊清掃と消臭事例まとめ編⑪
住人が賃貸物件の玄関で亡くなり、しばらく放置されてしまった案件。
人生の終わりは、いつ どこで どういうかたちで訪れるかわからない。
相対的な確率で考えると、「老人や傷病の床にある人の方が亡くなりやすい」と言えるのかもしれないけど、それは絶対的なものではない。
言うまでもなく、特に病気もケガもない赤ん坊・幼児・子供・若者だって、常に、命を失う可能性をはらんで生きている。
事実、事件・事故・自然災害・戦乱などで、命を落としている人のニュースは、日々、途絶えることがない。
こういった特段の事情のない、日常生活においても同様。
体調が急変して亡くなった事案では、「昨日まで元気にしていたのに・・・」「さっきまでフツーにしていたのに・・・」といったケースがざらにある。
本件でも、故人は、亡くなる直前まで健常に暮らしていたはずで、実のところ、その死に一番驚いているのは、亡くなった本人なのかもしれない。特殊清掃 ゴミ屋敷清掃 消毒・消臭
女性のゴミ部屋事例53 【東京都世田谷区】
特殊清掃の相談が入った。
「仕事の都合で引っ越すことになったのだが、部屋はゴミだらけになっている」
「ゴミの片付けと掃除をお願いしたい」
「管理会社にバレているわけではないけど、退去時にトラブルにならないようにしたい」
といった内容だった。
出向いた現場は、街中の賃貸マンション。間取りは1DKで、居住者は中年の女性。
居住年数は約十年で、ゴミを溜めるようになったのは近年のこと。バリバリ仕事をする生活で体力もメンタルも衰え気味になり、次第に家事が滞るように。
始めは罪悪感や危機感を覚えていたが、次第に慣れていき、結果、ゴミ部屋になってしまった。








